中央アジア最大の石人の集結
特集モンゴルだけでなく、中央アジアで最も多いといわれる30本の石人のあるウングト歴史記念場所は首都ウランバートルから西へ80㌔に離れるトゥブ県アルタンボラグ郡ホスタイ山脈の南麓にある。この場所は突厥時代の6~8世紀に属する文化遺産であり、石人のほか、ライオン、野生羊の石像もある。また、祭壇用机のようなスラブ石がいくつかある。石人の集結地から南東へ2.1㌔の場所に552個のバルバル石が並べてある。
ホスタイ国立公園管理所はこの場所を2001年からボランティアで保護してきている。同管理所は1976年と1978年に発掘調査を行い、そのまま放置されたのを2005年に回復し、元の状況に取り戻し、柵をつけた。さらに2007年に花崗岩の彫像に液体を浸透させ強化し、2009年にはバルバル石を立てる作業を実施した。
ウングト歴史記念場所で実施した発掘調査により、騎兵の攻撃を防護する、「シュルグ」と呼ばれる4本の鋭いスパイクのカルトロップのような武器が多く発見された。さらに瓦屋根の破片などの建築材も多く出土した。これは当時貴族の祭壇院の存在を証明する。または調査中に石垣の周りに13本の木製柱の跡が発見されたことからも明らかになるだろう。
2006年に文化遺産センターがウングト歴史記念場所の石碑の強化作業を実施した。
記念場所から北へ約10㌔のオルトアマ地に鹿石がある。この石は紀元前2000年の半ばから紀元前1000年に属しており、3方にはっきりと見える鹿が描かれ、四角の柵に囲まれている貴族墓の前に立てられている。
野生羊の石
ライオン石
一列に並べたバルバル石
3方に描いた鹿石
最高の石人