アイベックス群れに飲料水を供給 生物工学的手法、活用見込み

社会
bolormaa@montsame.gov.mn
2021-12-10 11:36:30

アイベックス(野生ヤギ)は、2006年に「希少及び絶滅危惧種」としてモンゴルのレッドリストに掲載された。今年は暖冬の影響で深刻な雪不足が続いているため、ホブド県に生息しているアイベックス群れは脱水状態になりかかっている。2日に、ホブド県の自然環境観光局は非常事態局と協力し、バヤンブラグ村のガンツ・モッド地域に生息しているアイベックス群れに8トンの飲料水を供与した。

ホブド県の自然環境観光局はアイベックスの安全な生息地保護のため生物工学的手法の活用を見込み、地元住民への聞き込み調査を実施した。同調査によると、「ホブド県とバヤンウルギー県境を結ぶ舗装道路の一部は、アイベックス群れの生息地と近距離にある。アイベックス群れは、人通りの多い場所を避け、迂回するため、牧草地と飲料水へのアクセスが減少した」という。野生動物群の移動する地域には長年の習性があり、分布拡大を望まないケースが多い。そのため多くの地元住民はアイベックスの習性を考慮し、舗装道路に安全な渡り橋を設置し、飲料水に十分にたどり着くための取り組みの必要性を訴えた。モンゴル動物の愛護及び管理に関する法の第4.1.12条で「動物資源の保護」に関する条例を制定している。同条例は希少野生動植物の過度な捕獲、採取などを防ぐための規制、生息地等を保護するための行為規制及び、効果的・計画的な保護管理事業の取り組みについて定めている。

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